思い出の場面
私達は持ち込みカメラマンとして会場にお邪魔します。そうすると会場カメラマンさんは普通は撮らないような場面を撮る事も多いです。
とあるレストランウェディングでの事です。2人のポーズ写真や集合写真は会場のカメラマンさんが撮る事になっていました。誰もいないチャペルでポーズ写真の準備をしてるカメラマンさんを見つけました。重たい機材を運び一生懸命に準備されています。その姿がとても誠実に感じたので声をかけました。
『準備されている所を撮ってもいいですか?』
そのカメラマンさんは不思議そうな顔をしながらも承諾してくれました。
でも、最後の言葉は・・・
『そんな写真撮ってもアルバムに使えるの?撮っても無駄じゃない?』
ん・・・
また、ホテルなどの会場でも、こんな事が多いです。メイクシーンの撮影では、出来るだけ早い段階から撮影したいです。
でも、言われるんです・・・
『普通は全て出来上がってから、ヤラセでメイクをやっているいる風に1、2分で撮りますよ。そんなに早くから撮っても絵にならないですよ』
ん・・・
明らかに大きな意識の違いを感じる事が多いです。使える写真を撮る。撮らないといけない写真を撮る。絵になる場面を撮る。記念のシーンを撮る。思い出の場面を撮る。確かに大切な事ですが、それ以外は撮らなくていい。本当にそれでいいんだろうか、と思ってしまいます。
たしかに余計な所で撮れば進行の邪魔をする事があるのは解っています。だから進行の邪魔、他の方の迷惑にならない範囲で撮ろうとしてるのですが・・・
イベントのシーンだから撮るのではなく、撮った場面が思い出に変わる。記念の場面だから撮るのではなく、撮った場面が記念になる。
そう思って撮っています。